Scratchではじめてゲームをつくりはじめた方向けに、スクラッチゲームの作り方を解説していくシリーズの第3回は、シューティングゲームを例に、ゲームオーバー処理について解説していきます。
実際の処理は、以下のプロジェクトからご確認いただくことができますので、合わせてご覧ください。

目次
ゲームオーバー処理の概要
シューティングゲームですと、敵キャラ(下の画像では惑星のキャラクター)が自分の飛行機に近づいてきて、ぶつかったらゲームオーバー画面を表示してゲームを終了するという処理があります。
惑星が飛行機にぶつかる

キャラクターを非表示にして「GAME OVER」の文字を表示する
このような処理を実現するためには、(1)ゲームオーバーになる条件を決める、(2)ゲームオーバーの条件を満たしたときに実施する処理を決める、という2つの手順が必要になります。
細かく見ていくと、このゲームの例では、以下のような処理が行われています。
- 飛行機と敵キャラがぶつかったらゲームオーバー処理をスタートさせる
- キャラクターを非表示にする
- 「GAME OVER」の文字を表示する
ゲームオーバーの条件は「飛行機と敵キャラがぶつかること」、ゲームオーバーの条件を満たしたときに実施する処理は「キャラクターを非表示にすること」と「GAME OVER」の文字を表示するの2つです。
それでは、実際の作り方をみてみましょう。
飛行機と敵キャラがぶつかったらゲームオーバー処理をスタートさせる
このシューティングゲームでは、以下のようなプログラムで、ゲームオーバーの処理がはじまる仕組みが作られています。
このプログラムは、自分の飛行機(スプライト名「Rocketship」)の中に作っています。

まず、自分の飛行機が、敵キャラ(スプライト名「Planet2」)に触れたら、「ゲームオーバーを送る」というメッセージを送ったあと、自分の飛行機を「隠す」仕組みになっています。

「ゲームオーバーを送る」というメッセージは、受け手のキャラクターがいて、このメッセージを受け取ったキャラクター側で続きのゲームオーバー処理が動きはじめます。
敵に3回当たったらゲームオーバーにする
次に、自分の飛行機がライフを持っていて、3回敵の攻撃に当たったらゲームオーバーをスタートさせる処理の作り方を解説します。
ライフをもらせるときは、ライフという変数を作って、緑の旗が押されてゲームがはじまったときに、ライフが3でスタートするようにします。

続いて、ライフが0になったときに、ゲームオーバー処理がスタートするようなプログラムを作ります。

敵に3回ふれたらゲームオーバー処理をスタートさせる方法は、下のプロジェクトで確認いただくことができますので、合わせてご確認ください。

キャラクターを非表示にする
ゲームオーバーになったら、「GAME OVER」の文字を表示しますが、そのときに画面の中にキャラクターが残っていない方が良いので、画面から隠します。
先ほど、自分の飛行機「Rocketship」から、「ゲームオーバーを送る」というメッセージを送信しました。
そこで、敵キャラ(Planet2)で、このメッセージを受け取ったときに、下のプログラムで画面から「隠す」ようにします。

同じように、ゲームオーバーになったときに、画面に出ていてほしくないものがあれば、同じプログラムを作ります。
なお、「すべてを止める」というプログラムは、このゲームのすべてのプログラムを終了させる処理になっています。
「GAME OVER」の文字を表示する
最後に、「GAME OVER」の文字を表示させましょう。
「背景を変えて表示させる方法」と「スプライトで表示させる方法」がありますが、今回はスプライトで表示させる方法をご紹介します。
まず、新しいスプライトをつくって、「GAME OVER」の文字を入力しましょう。大きさや色も自分の好みに変えておいてください。

「GAME OVER」の文字を作ることができたら、次にプログラムを作ります。
まず、先ほど自分の飛行機(Rocketship)から送られた「ゲームオーバーをうけとったとき」に、この文字を表示するプログラムを作りましょう。

ここで注意が必要なのは、メッセージを受け取ったときに「GAME OVER」の文字を表示するプログラムだけですと、その後何度ゲームをプレイしても、「GAME OVER」の文字が表示されたままになってしまいます。
そこで、緑の旗が押されてゲームがはじまったときには、「隠す」というプログラムを作っておきましょう。こうすることで、ゲームがはじまったときに「GAME OVER」の文字が表示されなくなります。
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