このブログは、「スクラッチ(Scratch)」で遊ぶことができる面白いゲームを紹介したり、ゲームを作る方法を解説しています。
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【初心者向け】簡単につくることができるスクラッチゲーム(1)ピンポンゲーム
「スクラッチ(Scratch)のアカウントは作成して、使い方もだいたいわかったので、実際に作品を作ってみたい!」という方のために、誰でも簡単にできるゲームの作り方を紹介していきます。
第2弾は、上からおちてくるリンゴをキャッチする「キャッチゲーム」です。実際に作るゲームがどんなものか理解するために、下の画像をクリックして実際に遊んでみてください。

どんなゲームかわかったところで、早速作品を作っていきましょう!
スクラッチについてわからないことがあったら、質問を送って下さい。
目次
作品を作る準備をする
まず最初に、作品を作る準備をします。
スクラッチにサインインしたら、「作る」をクリックして、プロジェクトを新規作成します。

このゲームでは使用しないネコのスプライトができているので、削除します。

背景を設定する
次に、背景を用意します。
背景は画面右下のボタンから作成することができます。「背景を選ぶ」→「虫眼鏡」の順にクリックします。
背景として使うことができる画像がたくさん出てくるので、画面をスクロールさせて、「Blue Sky」をクリックします。

背景が設定できました。

スプライトを用意する
「リンゴ」と「リンゴをキャッチするボウル」のスプライトを用意します。
「スプライトを選ぶ」→「虫眼鏡」の順にクリックします。

スプライトのコスチュームとして使うことのできる画像がたくさん出てくるので、画面をスクロールさせて、「Apple」を選びます。

リンゴのスプライトが追加されました。

同様の手順で、リンゴを受け止めるボウルのスプライトも追加します。

リンゴを動かすプログラムをつくる
緑の旗をクリックしてゲームがはじまると、リンゴは画面の上の方にあらわれて、下に向かって動いて、画面の下の方にいくと消えます。

では、この動きを実現するプログラムを作ってみましょう。上の動きを実現するためのプログラムは、下図のとおりです。

ここで、スクラッチの座標を理解しておかないとプログラムが理解しにくいので、少し説明します。
スクラッチでは、画面の中央が原点(X、Yともにゼロ)で、画面の一番左側のX座標がマイナス240、一番右側のX座標が240です。
また、画面の一番上のY座標が180、一番下のY座標がマイナス180です。

座標が理解できたところで、プログラムの意味を説明します。
まず、緑の旗が押されたら、リンゴが画面左右方向の真ん中(X=0)、上下方向の一番上(Y=180)の位置に行きます。
次に、リンゴが少しずつ下に下がっていき(Y座標を-5ずつ変える)、画面の下の部分(Y座標<-170)についたら、また上にもどる(X座標を0、Y座標を180にする)というプログラムになっています。

これでリンゴが上から出て来て下に向かって移動し、一番下まできたらまた上から出てくるのを繰り返すという動きを作ることができました。
しかし、このままだと、ボウルがずっと真ん中にいればリンゴをキャッチできてしまうので、ゲームがおもしろくありません。
そこで、リンゴが出てくる左右方向の位置がランダムに変わるように変更してみます。

先ほどのプログラムからの変更点は、赤色で囲った部分です。これは、リンゴが表示される左右方向のX座標を-230から230までの間の中からランダムにするという処理です。
これで、毎回リンゴが左右のどこか違う場所から出てくるようになりました。
ここまでできたら、プログラムの中にある数字をいろいろ変えて緑の旗をクリックして実行してみて、リンゴの動きがどう変わるか実験してみてください。
プログラムを変更して動かしているうちに、スクラッチのコツがだんだんとつかめてきます。
ボウルを動かすプログラムを作る
緑の旗がクリックされてゲームがはじまると、ボウルは、画面下部の左右真ん中に表示され、キーボードの左右の矢印キーを押すと移動することができます。

この動きを実現するプログラムは以下のとおりです。

プログラムを理解するために、プログラムの中に入っている数字をいろいろと変更して、緑の旗をクリックしてどのように動きが変わるか実験してみてください。
ボールでリンゴをキャッチしたときのプログラムをつくる
次に、ボールでリンゴをキャッチしたときのプログラムをつくっていきます。
ボールでリンゴをキャッチしたとき、「ポン」と音を鳴らしてリンゴを一度画面から消して、また画面の上から出てくるようにします。
まず、音が出るようにするために、音声ファイルを追加してみましょう。
リンゴのスプライトを選択した状態で、「音」タブを選択します。

次に、画面左下のスピーカーのアイコンをクリックした後、虫眼鏡のアイコン(音を選ぶ)をクリックします。

選択できる音のリストが表示されるので、「Pop」を選択します。

リンゴの「音」タブに「Pop」という音が追加されていたら成功です。

音が追加できたら、ボウルでリンゴをキャッチしたときのプログラムをつくります。
リンゴのスプライトの「コード」タブに、下図の赤色で囲んだプログラムを追加します。

リンゴがボウルにふれたら、Popの音を鳴らして、また上から出てくるというプログラムになっています。
紫色のブロックで、「Popの音を鳴らす」となっていることを確認してください。この「Pop」の部分が他の音声になっていると、選んで音と違う音がなってしまいます。
キャッチしたりんごの数がスコアとして表示されるようにする
キャッチしたりんごの数がスコアとして表示されるようにしていきます。
スコアは、「変数」を使います。
まず、変数カテゴリから、「変数を作る」をクリックします。

新しい変数名に「スコア」と入力し、「OK」をクリックします。右上の画面に「スコア」が表示されたら成功です。

「スコア」という変数を作ることができたら、次に、スコアを数えることができるようにします。
「変数」カテゴリから以下の赤枠で囲ったプログラムを追加します。

緑の旗がクリックされてゲームがはじまったらスコアをゼロに戻し、リンゴをキャッチしたらスコアが1ずつ増えるというプログラムになっています。
以上がキャッチゲムの作り方です。実際にリンゴをキャッチしたときに音がなって、スコアが変わるかどうか、緑の旗をクリックして試してみてください。
自分なりにゲームを改造してみましょう!
一通りゲームが完成したら、自分なりにゲームを改造して面白くしてみましょう。
参考として、いくつかキャッチゲームを改造して作った作品をご紹介します。
人生キャッチゲーム
1つ目は、プログラミング教室MYLABに通っているお子さまが作ってくださった「人生キャッチゲーム」という作品です。画像をクリックすると、実際に遊ぶことができます。
赤ちゃんからスタートして、上からふってくる「命」や「神」というアイテムをキャッチすると、年齢(スコア)が増えていって、100歳を超えるとゲームクリアになります。発想がとてもおもしろい作品です。
Make10
2つ目は、Make10という作品です。数字が上から落ちてくるので、足し合わせて10になるようにアイテムをキャッチしていくゲームです。

Boxes
3つ目は、Boxesという作品です。キャッチする箱は十字キーで自由に動かすことができません。箱と箱の間にある矢印をクリックして、隣の箱と位置を入れ替えながらキャッチしていくゲームです。プレイするとわかりますが、スリルがあってハマります!

ここまでご紹介したように、キャッチゲームのようなシンプルなゲームでも、アイデア次第でとてもおもしろいゲームに改造することができます。みなさんも、自由な発送で、ぜひ面白い作品を作ってみてください!
スクラッチについてのご質問を受けつけています
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